2024.12.28あらたか

【hanare宝塚】クリスマスに届いた元気

クリスマスツリーが温かい光を灯すと、「hanare宝塚(小規模多機能型居宅介護)」の皆さまの心も明るくなるようで、次々と飾られるオーナメントに、「かわいい」「きれい」という声が弾みます。

そんなフロアの一角に皆さんの写真が飾られています。この秋、清荒神やバラ公園などに出かけた際の写真です。中でも、市制70周年イベントで近隣の小学生たちと一緒に校庭でたくさんのバルーンを飛ばしたできごとは、ご利用者の方々にとっても印象深いものでした。また、小学校のコミュニティフェスティバルにもお邪魔し、踊りや工作を多くの世代の方と楽しむ機会もありました。どの写真にも、皆さんの笑顔がひかります。

そんな思い出の中で迎えた12月、これまでお世話になった近隣2校の育成会(学童保育)に、感謝を込めてクリスマスプレゼントを渡す企画が持ち上がりました。実は、この企画にはぜひ参加してほしいご利用者さまがいました。
その方は、長年ボーイスカウトの指導員として活躍されてきたTさまです。
普段からご利用者さまやスタッフの家族が小さなお子さんを連れてくると、人一倍目を細めて屈託のない子どもの仕草を見守られていました。けれども、最近では好きだった読書もどこか上の空で、声をかけても首振りですませてしまうことが多くなっていました。
そんなTさまにサンタの衣装をお見せしたときのことです。「こどもたちを驚かせましょう」とお誘いすると、少し驚いた様子を見せたTさまでしたが、さすがボーイスカウト指導員。「若手がやるんやけどな」と苦笑しながらも、衣装に袖を通してくださいました。


サンタの衣装に身を包んだTさまは、教室に向かう途中でも子どもたちの注目の的――。「サンタさんだ!」という声が上がるたびに、手を振って応じられました。育成会では30名ほどの子どもたちが見つめる中、しっかりと代表のお子さんにプレゼント(メッセージボード&文房具)を手渡されました。子どもたちからは校歌のプレゼントがあり、その明るい歌声に「すごかった」と感想を伝えられ、駆けよってきた子どもたちと笑顔でハイタッチをされました。
「サンタさん」という大役を務めたTさまに、「子どもたちからもらった元気で何をがんばりたいですか?」と尋ねると、「読書」と微笑まれました。そのやさしい笑顔はボーイスカウトの指導員としてたくさんの子どもたちを笑顔にしてきたその頃の笑顔だったに違いありません。

翌日、離れた事業所とのZOOM交流では、画面越しにプレゼントの話をされました。その様子を見ていたスタッフが驚くほど、はっきりお話しされていたのです。子どもたちからもらった「元気」というクリスマスプレゼントは、Tさまにとって前向きに生きる力になったのではないでしょうか。

光明小学校、末成小学校両校の育成会、子どもたち、ご関係者のみなさま、ありがとうございました。